2005.05.23 Monday

得点率6.5%n

さっぱり点のとれないレイソル、実は去年のちょうど同じころ、同じようなことを考えたかこんなエントリを立てています。

景気の悪い話をひとつ。
さらにさかのぼると2002年4月30日のナビスコ2節、48分の得点を最後に5月3日ナビスコ3節(00)、5月6日ナビスコ4節(00)、5月9日ナビスコ5節(00)、5月12日ナビスコ6節(01)、7月13日1st8節(02)と実に5試合連続で得点から見放されている(3分2敗)。これは7月20日の9節、19分まで511分の長きに渡っており、今のところレイソルのワースト記録となっている。
今年はここまで公式戦476分・5試合(連続試合で言うともうタイ記録)連続無得点。ワースト更新が目の前ですよ奥さん!また一つ歴史が変わりますよ!

こんなデータを調べてみました。レイソルの選手は1試合にどれだけシュートを撃っているのか?またどれだけ枠に飛んでいるのか?
シュート数の多い順に並べてみました。
※手作業なので集計に間違いがあるかもしれませんが、ご容赦下さい。

選手名 出場時間(試合数)
シュート数(枠内シュート数)枠内シュート率
1本のシュートを撃つのにかかる時間 90分換算でのシュート数

クレ 1260分 (14試合) 得点5(リーグ3、カップ2) 得点率9.1%
シュート55本 (枠内28) 50.90%
22.9分/本 90分あたり3.9本

玉田 851分 (10試合)
シュート24本 (枠内10) 41.70%
35.5分/本 90分あたり2.5本

安永 591分 (10試合) 得点1(リーグ1) 得点率5.9%
シュート17本 (枠内6) 35.30%
34.8分/本 90分あたり2.6本

大野 887分 (13試合) 得点2(リーグ1、カップ1) 得点率12.5%
シュート16本 (枠内8) 50.00%
55.4分/本 90分あたり1.6本

平山 719分 (13試合) 得点1(リーグ1) 得点率6.7%
シュート15本 (枠内3) 20.00%
47.9分/本 90分あたり1.9本

リカ 574分 (8試合)
シュート14本 (枠内3) 21.40%
41.0分/本 90分あたり2.2本

山下 317分 (8試合) 得点1(リーグ1) 得点率10%
シュート10本 (枠内4) 40.00%
31.7分/本 90分あたり2.8本

波戸 1093分 (13試合)
シュート7本 (枠内3) 42.90%
156.1分/本 90分あたり0.6本

土屋 1141分 (13試合)
シュート7本 (枠内1) 14.30%
163.0分/本 90分あたり0.6本

明神 1260分 (14試合)
シュート7本 (枠内4) 57.10%
180.0分/本 90分あたり0.5本

谷澤 413分 (9試合) 得点1(リーグ1) 得点率14.3%
シュート7本 (枠内4) 57.10%
59.0分/本 90分あたり1.5本

崔 657分 (10試合)
シュート6本 (枠内6) 100.00%
109.5分/本 90分あたり0.8本

中澤 1305分 (15試合) 得点1(カップ1) 得点率25%
シュート4本 (枠内2) 50.00%
156.1分/本 90分あたり0.3本

近藤 1350分 (15試合)
シュート4本 (枠内2) 50.00%
337.5分/本 90分あたり0.3本

小林亮 34分 (3試合)
シュート3本 (枠内1) 33.30%
11.3分/本 90分あたり7.9本

李 78分 (2試合)
シュート3本 (枠内3) 100.00%
26.0分/本 90分あたり3.5本

増田 83分 (5試合) 得点1(カップ1) 得点率100%
シュート1本 (枠内1) 100.00%
83.0分/本 90分あたり1.1本

以下の選手は試合出場があるけどシュートを1本も撃っていない選手です。

南 1260分 (14試合)
ピント 90分 (1試合)
薩川 177分 (3試合)
永田 189分 (3試合)
小林祐 386分 (6試合)
宇野沢 115分 (3試合)

クレーベルがダントツ。FW全員足しても彼1人に及びません。クレーベル以外の上位陣は3本に1本の割合でしか枠に入らないと言うのも物足りません。また、シュート数あたりのゴール数、つまり得点率も低いです。

チームの総シュート数は15試合で200本。1試合あたりのチームのシュート数は13.3本ということになりますね。うち枠内シュートは89本で、枠内シュート率は44.5%になります。また、1本のシュートを撃つのに要する時間は67.4分/本。90分あたりの平均シュート数は1.33本(1人あたり。キーパーは除く)。チームの総得点は14ですが、オウンゴールがあるので自力では13、得点率は6.5%です。16本シュート撃って1点入るって計算でいいのかな。他のチームの数値を出してないので比較は出来ませんが、これだけ見ても寂しい数字なのは明らかだと思います。

ちなみに、他のチームのFWで比較してみましょう。まずはJリーグ最強ストライカー2人から。

大黒将志(G大阪)1044分 (12試合) 得点10(リーグ10) 得点率20%
シュート50本 (枠内30) 60.0%
20.9分/本 90分あたり4.3本

ワシントン(東京V)1350分 (15試合) 得点13(リーグ9、カップ4) 得点率22.8%
シュート57本 (枠内38) 66.7%
23.7分/本 90分あたり3.8本

この二人に共通するのは、シュートの多さと正確さが両立していること。シュートを撃てばまず枠に入り、枠に入れば高い確率でゴールする、まさに「ストライカー」の名にふさわしい数字です。
大黒の特徴は、試合全般を通してのムラの少なさ。ここまで放ったシュート50本中、前半30分までに17本のシュートを放ち、うち13本が枠に飛んでいます。後半ラスト30分も20本のシュート、枠には12本と相手チームは全く気を抜く隙がないのです。
一方のワシントンの特徴は、前後半それぞれラスト15分に放つシュートが多いこと。57本中実に32本がその時間帯にシュートしており、枠にも19本飛んでいます。まさに“ハンター”のような得点感覚です。

一方で、彼らとはちょっとタイプの違う点取り屋もいます。

巻誠一郎(千葉)1245分 (15試合) 得点6(リーグ6) 得点率28.6%
シュート21本 (枠内10) 47.6%
59.3分/本 90分あたり1.5本

現在リーグ得点ランキング5位の巻は、シュートの本数は玉田とそれほど変わりませんが、得点率だけ見ると上記の大黒、ワシントンをも上回ります。彼の場合1試合に放つシュートが1本という試合も珍しくないのですが、その数少ないシュートがゴールというパターンが多いのです。彼の場合、本人の能力ももちろんあるでしょうが、ハースや阿部といった優れたパサーに恵まれている事も関係あるでしょう。

と思ったら、もっととんでもない選手がいました。

西澤明訓(C大阪)926分 (15試合) 得点7(リーグ5、カップ2) 得点率41.2%
シュート17本 (枠内10) 58.8%
54.5分/本 90分あたり1.7本

得点率脅威の41.2%!彼の場合、まず本人が日本屈指のポストプレーヤーであり、ボレー職人であると同時に、チーム内に森島、古橋、黒部といった国内でも指折りの点取り屋が揃っているという好条件が挙げられます。そのため比較的それほどキツイマークを受けずにゴール前にいられるというのがあるのでしょうが、それにしても凄い。全員の数値を調べたわけではないですが、こと決定率に限っては現時点で日本最強なのではないでしょうか。

上の4人とレイソルを比較して思ったのですが、ワシントンはともかく日本人3選手について言えるのは、本人の能力もさることながら、良い中盤に恵まれているということ。マークが分散された状態で、良いパス・クロスが来て十分な体勢でシュートを放てば、ゴールする可能性はぐっと高まるのは当然です。今のレイソルはそれが出来ない状態にあります。クレーベルのシュートの多さと、得点率の低さは、すなわち彼がFWを信用出来ずに「撃ち急いでいる」ことに他ならないと思います。本来なら彼に課せられた役割は中盤を構成し、ラストパサーとなることだったはず。しかし悲しいことにクレーベルと玉田との間にはホットラインが構築出来ていません。昨年末から見え隠れしていた傾向ですが、玉田のドリブルは研究されて通用しなくなったきていました。それで彼の持ち味を生かすべく強力なポストプレーヤーを補強すればよかったのですが、指導陣はそうせず、本質的に玉田と同じタイプの安永、崔らを獲得するにとどまりました。加えて玉田の代表招集でチームとしての連携を練りこむ間もなくシーズンが開幕してしまいます。リカの故障もあって、クレーベルも当初見せていたその得点力が仇になり、強力なマークがつくようになります。玉田はやってこないボールにしびれを切らして中盤まで下がって自らボールを取りに行っては奪われ、またたまにクロスが上がってもコンディションの不良から来る集中力不足でトラップを失敗。これでクレーベルの信頼を失い、玉田は大切なパスの供給源を失ってしまいます。かといって他に得点を取れるルートがあるかというと、これもまた疑問が残ります。これは早野監督の指導方法に明らかな責任があると思います。これについては、長くなるのでまた項を改めます。

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